白内障はアトピー性皮膚炎にも関係が!?

アトピー性白内障

白内障患者のほとんどは老人性白内障で、これは加齢とともに自然に起こってくる老化現象です。
しかし老人性以外にも様々な原因から起こる白内障があります。
その中の代表的なひとつ『アトピー性白内障』についてご紹介いたします。

アトピー性白内障とは

早い人だと10~20代でも発症し、急激な視力低下を起こす

一般的な加齢性白内障は、水晶体のまわりにある「皮質」や中心部にある「核」から濁ってきますが、アトピー性白内障の場合は、水晶体の中身を包むふくろである「水晶体嚢(のう)」から濁っていき、ヒトデ状に広がるのが特徴です。
水晶体嚢の前の部分が濁れば「前嚢下(ぜんのうか)白内障」、後の部分が濁れば「後嚢下(こうのうか)白内障」といいます。

アトピー性白内障は、水晶体のまわりにある「皮質」が溶けやすいため、進行がとても早いです。
加齢性白内障は加齢とともにだんだん進行していくものですが、アトピー性白内障は数週間~数ヶ月という短期間で一気に水晶体が濁り、進行する場合があります。
早い人だと10~20代でも発症することがあります。

アトピー性白内障の原因

実のところ、なぜアトピー性皮膚炎の人が白内障になってしまうのかは、はっきりと分かっていません。
しかし、顔の皮膚の炎症が重かったり、炎症を起こしている期間が長かったりすると、白内障になる確率が高いと言われています。
これは目の周りの皮膚がかゆくて目をよくこすったり、叩いたりするなどの刺激を与える行為が関係していると考えられています。

またアトピー性皮膚炎の治療に、副腎皮質ステロイドホルモンが用いられることも原因と一つとして考えられていますが、ステロイド剤を使っていなくても白内障を発症するケースはあります。

アトピー性白内障の症状

◆まぶしい
やはりまぶしさを感じたり、明るい所で見えにくくなります。
今までは大丈夫だった車のライトが、急に耐えられないほどまぶしく感じたりします。

◆急激な視力低下
アトピー性白内障は進行が速いため、急激に視力が低下していく特徴があります。
初期症状から一気に成熟白内障へと進行してしまいます。

片方の目だけに白内障が発症した場合は、初めのうちはなかなか気づきにくく、見え方に違和感があると感じる場合があります。見え方がおかしいと感じたり、顔の皮膚炎が重く長期間続いている方は、時々片目をかくしてチェックすると良いでしょう。

アトピー性白内障の治療・手術

他の白内障を同じく、手術による治療が行われますが、アトピー性白内障は進行が早いため、早期に手術が必要になる場合があります。この手術を受ける人は30歳前後が最も多いですが、本当に早い人だと10代20代でも手術をする場合があります。

また加齢性白内障より難しい問題がいくつかあります。

アトピー性皮膚炎の人は、手術後の管理も重要です。
まぶたに皮膚炎がある場合は、細菌感染のリスクはそうでない人より高いでしょう。抗菌剤点眼と術後の経過観察を慎重にやっていく必要があります。

またかゆみを抑えるために目を叩いたりするのも、眼内レンズの位置がずれるリスクがあるので、控えるようにしましょう。かゆみをコントロールしうまく付き合っていく方法を、眼科医や皮膚科医と相談して見つけていくと良いですね。

中央眼科グループの白内障手術

アトピー性白内障は早期治療を

若くして白内障になってしまうと、急激な視力低下もあってとても不安になってしまうと思いますが、安心してください。手術をすればきちんと視力を取り戻せます。

アトピー性皮膚炎の人は白内障だけでなく、アトピー性網膜剥離を併発することでも知られています。網膜剥離は治療が遅れると、失明に至ってしまうこともあります。
もし事前の眼底検査で発見できれば、白内障と一緒に手術することもできますが、白内障のせいで水晶体が濁っていると、眼底が見えにくく網膜剥離を発見しにくいことがあります。
そういった場合は、白内障手術後に眼底をよく見て網膜剥離が起きていないか検査をします。

その他のより怖い病気を発見したり治療するためにも、アトピー性白内障は早期治療がとても大切です。