悲しくないのに涙がでる「鼻涙管閉塞」

涙の通り道が塞がる病気 鼻涙管閉塞

悲しいときや嬉しいときには自然に涙が出ますね。玉ねぎなどの刺激でも涙が出ます。こういった原因がないにもかかわらず、涙があふれると来院される方がいます。

常に涙目だったり、涙がこぼれてしまう場合には何らかの原因が考えられます。

涙が出る原因と症状

涙には殺菌成分や免疫成分が含まれており、目を雑菌から守ったり、異物を洗い流したり、目に酸素や栄養を補給するなどの役割があります。涙はまぶたの上にある涙腺でつくられ、瞬きをするたびに目の表面に広がります。一日に分泌される涙の量は0.7g程度といわれており、その1割ほどが目から蒸発し、残りは目頭にある涙点と呼ばれる穴から鼻涙管(びるいかん)を通して鼻の奥に抜けていきます。

涙はこうしてつくられ、そのほとんどが体内に吸収されます。こうした循環があるにも関わらず、涙があふれてしまうということは涙の通り道である鼻涙管に問題が生じているからです。

その代表的な例が鼻涙管閉塞という病気で、文字どおり鼻涙管が閉塞してしまうことで涙の通り道が塞がり、行き場をなくした涙が目からあふれるのです。

もともと鼻涙管が細い赤ちゃんや高齢の女性によくみられます。

赤ちゃんは生まれつきですが、大人になってからの場合は鼻炎や蓄膿症などの鼻の病気や、結膜炎の炎症によって閉塞するといわれています。

涙が出るときのケア

当グループではこのような患者さんには涙点から細い針を用いて生理食塩水などを注入し、たまっている涙を洗い流す処置をしています。鼻涙管がつまっている状態を放置しておくとたまっている涙に細菌が感染して、涙嚢炎(るいのうえん)という炎症が起こることがありますので、涙がたまりやすい人は定期的に涙を洗い流しましょう。

根本的な鼻涙管を拡げるような手術は、専門の医療機関へ紹介させていただいています。