まぶしい!光をそう感じるのは自分だけ!?

まぶしいときのケアのイメージ画像

晴れた日に暗い室内から外に出たり、夜間に車のヘッドライトを目にすると、光をまぶしいと感じることがあります。 これは目に特別な異常がなくても起こる、正常な反応です。

まぶしいと感じるのは個人差によるところもありますが、強い光を見ているわけでもないのに、目が開けられないほどまぶしいと感じるなら、目の病気が疑われます。

まぶしい原因と症状

まぶしい原因と症状

他の人が平気な光を、自分だけがまぶしいと感じる。それは、羞明(しゅうめい)という病気の可能性があります。
光を受けたときに眼に強い刺激や痛みを感じる状態です。
普通の光や室内灯でもまぶしさや痛みで目を開けられないほどのことを言い、刺激によって涙が出ることもあります。
羞明の原因は大きく分けて3つです。

1.目に入る光の量がうまく調整できていない
光の量が調整できない理由は、瞳孔の調整がうまくできていないことにあります。 目は瞳孔を開くことで光をたくさん取り入れ、縮めることで光が目に入る量を絞っています。この瞳孔を調整しているのが、虹彩(こうさい)と呼ばれる器官です。何らかの理由で瞳孔を縮めることができなくなると、目に必要以上に光が入り込み、目に痛いぐらいのまぶしさを感じます。
2.目に入る光が散乱する
光が散乱する原因は、目に入った光が水晶体や網膜に乱反射することです。 網膜の表面は通常なめらかで、光が目の奥に真っ直ぐ届きます。
しかしドライアイなどで涙の量が減ったり、網膜に傷が付いていたりして表面がでこぼこになると、光が乱反射しまぶしく感じます。またこの乱反射は、白内障による水晶体の濁りによっても生じます。
3.網膜や視神経のトラブル
網膜や視神経にトラブルがある場合には、通常の光の量でもまぶしさを感じることがあります。網膜や水晶体に異常がないなら、神経系の疾患を疑った方がいいかもしれません。 同時に目の奥の痛み、充血、かすみなどの症状があるなら、何らかの目の病気であることが考えられます。つらい症状を我慢せずに、眼科クリニックを受診することをおすすめします。

日常生活からの原因と対処法

パソコン・スマホの見過ぎ
長時間パソコンやスマホを見過ぎることも、原因のひとつです。
とくにデスクワークで1日中パソコンに向かっている人は気をつけたほうがよいでしょう。 ディスプレイと目の距離は40cm以上離すようにしましょう。ブルーライトカットの眼鏡を使うのもいいでしょう。また、1、2時間おきに休憩をとるなどこまめに目を休ませるようにしましょう。
睡眠不足や疲労
睡眠不足や疲れが溜まることで、視覚過敏でまぶしさを強く感じることもあります。
睡眠不足や疲れが溜まらないように、早め早めに身体を休ませましょう。
忙しい毎日を過ごしていても、趣味や散歩、スポーツなどでリフレッシュする時間も大切です。
コンタクトレンズの使用
コンタクトレンズをつけているとどうしても目が乾燥しやすくなります。涙がコンタクトレンズに吸い取られたり、蒸発しやすくなったりと、ドライアイになりやすく眼が傷つくこともあります。
部屋の湿度に気をつけ、意識してまばたきの回数を増やしたり点眼薬を使用したりすることで乾燥を防ぎましょう。

その他の原因

瞳の色が薄い
瞳の色は、透明な角膜ごしに見える虹彩表面の色素量で決まります。虹彩表面の色素が豊富な人・人種ほど、瞳は濃い茶色になり、色素量が少なければ薄い茶色になります。
日本人は茶色い眼の色が多いですが、人種によって瞳の色は様々で、欧米人だとグレーやブルー、グリーンの瞳の方が多くいます。 特にブルーの瞳は光を通しやすいので、まぶしさを感じやすくなります。
茶色の瞳でも、薄い茶色の瞳の方は、色素が薄く、まぶしいと感じやすいと言われています。サングラスをかけるなどして、まぶしさを軽減しましょう。

症状から考えられる病気

この症状から考えられる病気はドライアイ・結膜炎・ぶどう膜炎・白内障があげられます。

白内障

白内障

白内障とは水晶体が濁り、かすむ、ぼやける、まぶしい、視力の低下など様々な症状が現れます。症状の進行が遅いと気づきにくい場合もあります。
白内障が進行すると、水晶体が融解して強い炎症を起こしたリ、水晶体が膨らんで緑内障発作になる可能性があるので、気になるようでしたら、早めの受診をお勧めします。
中央眼科グループの白内障手術

ドライアイ

ドライアイ

ドライアイの主症状には、乾いた感じがする・疲れやすい・目が重い感じがするといったものがあります。
軽い症状は自然に治まることもありますが、いつまでも長引くようでしたら目の表面が傷ついていることが考えられます。傷から細菌が入り込んで目全体が感染したり、傷が深くなり視力低下する恐れもあるので、眼科を受診したほうが良いでしょう。
ドライアイ

結膜炎

結膜炎

結膜炎は、めやに、充血、涙などの症状が特徴的です。様々な種類があり感染しますので、日常生活を共にする家族や職場の人に移さないよう注意が必要です。保育園や学校から出席停止扱いになったり、会社もお休みしなくてはならない場合もあります。
結膜炎

ぶどう膜炎

ぶどう膜炎

ぶどう膜炎とは、充血、視力低下、かすみ、まぶしい、歪み、黒いものが飛ぶなど、様々な症状があります。
原因も、ぶどう膜自体が炎症を起こす場合だけでなく、血液の流れによって全身の他の臓器に炎症が起こった時にも連動して、ぶどう膜に炎症が起きてしまう事があります。
ぶどう膜の炎症は網膜にも影響が出るため、視力の低下や失明にも繋がる恐れがあります。
ぶどう膜炎

まぶしいときの対策・ケア

日々の生活で行える対策・ケア

部屋の湿度を上げる

眼が乾燥しないように、瞬きを繰り返す、部屋の湿度を上げるなどして、眼の潤いを保てるようにしましょう。
加湿器や目薬の使用も良いでしょう。

 

日よけアイテム

紫外線から眼を守るために、サングラスの使用がおすすめです。
可視光線透過率が低いものを選び、自分に合った明るさを調整しましょう。

 

部屋の照明

蛍光灯が苦手な方は間接照明にすると楽になります。LEDが苦手な方もいます。
照明を変えて自分に合ったものを見つけることも大切です。

 

症状が改善しない場合は自己判断せず、お気軽にご相談ください。

栄養補給によるケア

最近は予防医療が推奨されるようになっており、サプリメントの人気が高まってきています。
特に有効と考えられている成分がルテイン・ゼアキサンチンで、これら有効成分については 中央眼科が考えるサプリメントとの向き合い方でご紹介しています。

直接的に病気を治療するものではありませんが、日ごろから目に優しい成分を摂取することが重要です。スマホやパソコン等のブルーライトが気になる方は、眼科医監修の「マキュラサポート」をご案内しています。

マキュラサポート_眼科医監修サプリメント
 
監修者:勅使川原 剛|横須賀中央眼科 院長

医学博士 MBA
MD. PhD. MBA. MA (Interpretation & Translation)
略歴
聖路加国際病院外科系レジデント
横浜市立大学医学部附属病院
University of California San Francisco (UCSF)
University of Bath, UK
横浜市立大学医学部 眼科 臨床教授


所属学会
日本眼科学会
日本臨床眼科学会
日本眼科手術学会
日本白内障屈折矯正学会
ARVO (The Association for Rearch in Vision and Ophthalmology)
ESCRS ( European Society of Cataract & Refractive Surgeon)